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【AZ-900】クラウドの展開モデルの違いを解説!

【AZ-900】クラウドの展開モデルの違いを解説!

どうも、フリーランスエンジニアのMakotoです。

今回は、クラウドの展開モデルの違いについて解説します。
こちらの記事で解説した「サービスモデル」とごっちゃになってしまいそうですが、今回もできるだけわかりやすく解説します。

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サービスモデルと同じくAZ-900試験で点数を稼ぎやすい分野だと思いますので、ぜひ最後までお読みください。

展開モデルとは?

サービスモデルは「何をサービスとして提供するか」を分類したものですが、展開モデルは「クラウドをどこに置くか(展開するか)」を分類したものです。

展開することをよく「デプロイする」と表現することがあり、デプロイモデルと呼ぶこともあります。デプロイという言葉は、サーバを配置したりプログラムをサーバに送り込んで反映する意味で用いられ、クラウドの文脈ではしばしば登場します。

アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が定義している展開モデルは次の4つがありますが、AZ-900の試験範囲にはコミュニティクラウドは含まれていないため問われる可能性は低いです。

  • パブリッククラウド
  • プライベートクラウド
  • ハイブリッドクラウド
  • コミュニティクラウド

この記事でもコミュニティクラウドは割愛します。
その他の展開モデルの特徴について順番に見ていきましょう!

パブリッククラウドとは?

パブリッククラウドは、企業や個人など不特定多数の人に向けて提供されるクラウドを指します。通常はインターネット経由で接続します。

Microsoftなどクラウド事業者が管理するデータンセンターから提供され、一般的にクラウドといえばこの「パブリッククラウド」のことを指します。AzureやAWS、GCPはパブリッククラウドの代表例です。

どこに置かれる?
クラウド事業者が管理するデータセンター

どんな人向け?
企業や個人など契約すれば誰でも利用できる

プライベートクラウドとは?

プライベートクラウドは、特定の企業や組織に向けて提供されるクラウドを指します。

セキュリティ要件など自社のポリシーを適用したい場合や、業務形態に合わせて独自の環境を構築したい場合に選択されます。自社のデータセンター(社内ネットワーク)で運用する専用の形態のため、セキュリティとリソースを完全に制御できます。

※自社データセンター以外にもクラウド事業者やサードパーティー(第三者)のサービス事業者が提供するデータセンターに設置する場合もありますが、ここでは自社データセンター前提で話を進めます。

どこに置かれる?
自社データセンター

どんな人向け?
自社ポリシーを適用したり独自環境を構築したい企業向け

Azureの場合、Azure Stackというサービスがあり、パブリッククラウドでクラウド事業者が運用しているようなサーバーラック一式(ハードウェア)を自社のデータセンターに設置するようなイメージで、拡張性や機敏性などクラウドの特徴をそのままに利用できますが初期費用が高額となります。

自社データンセンターでサーバラック一式を運用するとなると、一見従来のオンプレミスとの違いがわかりにくいかもしれませんが、サーバの場所が自社データセンターにあるだけで、Azureポータルで操作してAzureサービスを利用でき、クラウドのメリットの一部を享受することができます。

ただし、繰り返しになりますがハードウェア調達のために初期コストがかかりますし、そのハードウェアを維持していくために利用者側でメンテナンス・更新する必要があるため、この点はオンプレミスと同様です。

ハイブリッドクラウドとは?

ハイブリッドクラウドは、先に解説したパブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせた形態のことを指します。

また、パブリッククラウドとオンプレミスを組み合わせた形態もハイブリッドクラウドと呼ぶこともあります。

複数の展開モデルを組み合わせていいとこ取りした形態がハイブリッドクラウドです。

ハイブリッドクラウド
パブリッククラウド + プライベートクラウドの組み合わせ
(パブリッククラウド + オンプレミス)

セキュリティ要件など自社ポリシーを満たす必要がある場合はプライベートクラウドが選択肢となりますが、システムの特性などを考慮してパブリッククラウドでも問題ない部分は併用することで初期コストを下げることができます。

他にも、既存のオンプレミスのバックアップ用途としてパブリッククラウドを利用することもよくあります。

ずいぶん前の話ですが、私が以前勤めていた会社では社内のファイルサーバの容量が足りなくなることが何度かあり、その都度不要ファイルを削除するなどして空き容量を確保してなんとか乗り切る時期がありました。

ストレージをパブリッククラウドに拡張してハイブリッド形式にすることで、容量の心配はなくなり、かつ、クラウドにもバックアップされ安心して利用できるようになりました。

なお、Azure + AWSなど、別々のパブリッククラウドを組み合わせる形態は「マルチクラウド」と呼びます。混同しないように注意しましょう。

マルチクラウド
別々のパブリッククラウドの組み合わせ
例:Azure + AWS、Azure +GCPなど

まとめ

今回は展開モデルの違いについて解説しました。展開モデルの比較をまとめると次の表のような形になります。

展開モデル展開される場所利用者
パブリッククラウドクラウド事業者のデータセンター企業や個人など
プライベートクラウド自社データセンター特定の企業や組織(※)
ハイブリッドクラウド両方両方

※自社ポリシーを適用したり独自環境を構築したい企業

パブリッククラウドの特徴はこちらの記事も参考にしてください。

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試験対策として、3つの展開モデルの特徴をおさえた上で、既存のオンプレミスからクラウドに移行する場合のシナリオも考えておくと良いでしょう。

  • パブリッククラウドに完全に移行するとオンプレミスのデータセンターは不要になる
  • プライベートクラウドに移行するとオンプレミスと同じように初期コストがかかるがクラウドのメリットを享受できる
  • オンプレミスを維持したままパブリッククラウドを併用する形態もある(ハイブリッドクラウド)

 

まとめ
  • クラウドをどこに置くか「展開モデル」で定義されている
  • AZ-900の試験範囲には3つのサービスモデルがある
    • パブリッククラウド
    • プライベートクラウド
    • ハイブリッドクラウド
  • 既存の資産、セキュリティ要件などに基づき展開モデルを選択する

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