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【AZ-900】Azure仮想マシンを利用すると何にお金がかかる?課金される要素をわかりやすく解説!

【AZ-900】Azure仮想マシンを利用すると何にお金がかかる?課金される要素について理解しよう!

どうも、フリーランスエンジニアのMakotoです。

今回は、Azure仮想マシンを利用する場合に課金される要素について解説します。

一口に仮想マシンと言っても構成する要素がいくつもある上に、課金されるもの/されないもの、削除せずとも課金を停止できるもの/できないものがあるため意外と複雑に感じるものです。

この記事を読めば仮想マシンの何にお金がかかるのかが理解できるようになります。今回も図解を用いてわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

それではいってみましょう!

価格は随時更新されます。最新の情報は必ず公式ドキュメントを確認してください。 

仮想マシンのコスト

仮想マシンの構成要素まとめの記事で整理した内容をベースに全体像を見てみましょう。

まずは仮想マシンまわりのコストです。データ転送のコストは後述します。

仮想マシンのコスト

リージョン

リージョンごとに異なる価格設定になっています。日本では東西リージョンで同じ価格のサービスもありますが、一部サービスは価格が異なっています。

一昔前は仮想マシンは東日本リージョンのほうが高くなっていましたが、現在は価格表をざっと眺めてみるとシリーズによっては西日本リージョンのほうが高いものがありました(同じ場合のほうが多いです)

この価格設定はその地域の物価などを配慮して設定されているそうなので、日本以外のリージョンも選択肢に含められる場合は地理的に比較的近い東アジア、東南アジアなどを候補にしても良いかもしれません。

リージョン選びのポイントについてはこちらの記事も参考にしてください。

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仮想マシン

まず、仮想マシンのCPUやメモリのスペックを決めるための「サイズ」を選択すると時間あたりの単価が決まります。ほとんどの場合、スペックが高いほど価格も高くなります。

そして、仮想マシンを起動している時間に応じて課金されます。仮想マシンは1分単位の課金です。課金を止める場合はAzureポータルの「停止」ボタンを押して「停止済み(割り当て解除)」にする必要があります。

仮想マシンの停止(割り当て解除) 仮想マシンにRDPやSSHで接続してOSの操作でシャットダウンしても課金は止まりません。その場合の状態は「停止済み」となります。課金が止まっている状態は「停止済み(割り当て解除)」です。(リソースが解放されている状態)

仮想マシンの課金を止めるにはAzureポータルから停止して「停止済み(割り当て解除)」の状態にする

ただし、仮想マシンを停止しても次の「ディスク」の費用はかかり続けます。

ディスク

仮想マシンのディスクは「マネージドディスク」と呼びます。性能を表す「SKU」と容量に応じて価格テーブルが定められています。

SKU(Stock Keeping Unit)は「在庫管理の単位」を表す小売用語です。クラウドの文脈では性能を表す型番のようなものです。

ディスクSKUは次の3つがあります。実際にはもう一つ「Ultra Disk」がありますがここでは省略します。

  • Premium SSD
  • Standard SSD
  • Standard HDD

そして容量を決められた段階の中から決めます。SKUと容量から時間当たりの単価が決まり、ディスクが割り当てられている時間に応じて課金されます。

ディスクサイズの選択

例えば「100GiB」というように自由に数値を入力して容量を決めることもできますが、マネージドディスクの場合ほとんど意味はありません。

マネージドディスクはプロビジョニング(確保)された容量に応じて課金される仕組みなので、100GiBでディスクを作成しても128GiBの料金テーブルで課金されます。129GiBで作成すると256GiBとして課金です。注意しましょう。

マネージドディスクはプロビジョニングされた容量に応じて課金される

OSディスクのサイズはイメージの選択で決まります。詳細は、仮想マシンの構成要素まとめの記事をご覧ください。

ディスクの容量は後から増やすことはできますが、逆に減らすことはできません。なので、初めは最小限必要な容量だけで作成するようにしましょう。

そして、前述したように仮想マシンを停止してもディスクは容量が確保されたままなので課金は止まりません。課金を止めるにはディスクを削除する必要があります。

パブリックIPアドレス

パブリックIPアドレスにはBasicとStandardの2種類のSKUがあります。

  • Basic – 動的
  • Basic – 静的
  • Standard – 静的

BasicとStandardの価格の違いはわずかで、可用性ゾーンやルーティング設定をサポートしているかどうかなどの違いがあります。

BasicのパブリックIPアドレスは2025 年 9 月 30 日に廃止される予定になっています。試験対策としては、廃止されるまではどちらとも覚えておく必要がありますが、もし実務などで利用するのであれば将来的にアップグレードしなくても済むようにStandardを選択するようにしましょう。

参考:パブリック IP アドレス

仮想マシンにパブリックIPアドレスを割り当てた場合、動的・静的問わず、払出したIPごとに時間課金されると考えておきましょう。

正確には「動的」であれば仮想マシンが停止していれば課金されないなど細かい条件があるのですが、AZ-900試験では課金要素である前提で考えておけば問題ありません。

仮想マシンが停止済みかつ割り当て解除済みのとき、パブリック IP アドレスに課金されますか?

ARM デプロイ モデルでは、関連付けられた仮想マシンが “停止済みかつ割り当て解除済み” の場合に、”動的” パブリック IP アドレスには課金されません。ただし、関連付けられたリソースに関係のない静的パブリック IP アドレスには課金されます。

パブリック IP アドレスの課金はいつ開始され、いつ終了しますか?

ARM デプロイ モデルの静的パブリック IP アドレス、および ASM デプロイ モデルの予約済み IP アドレスについては、IP アドレスを適切に割り当てる時間を考慮して、IP アドレスを作成してから 2 時間目に課金が開始されます。課金は IP アドレス リソースを削除したときに終了します。

出典:パブリックIPアドレスの価格 – よく寄せられる質問(2024年7月時点)

その他

ネットワーキング関連のリソースを作成するだけではコストはかかりません。

  • ネットワークインターフェイス
  • ネットワークセキュリティグループ(NSG)
  • 仮想ネットワーク
  • サブネット

次の説明する「データ転送」の量に応じて課金されます。

データ転送のコスト

データ転送の費用の基本的な考え方は

  • Azureに入ってくる通信は無料
  • Azureから出ていく通信は有料

です。

重要なのでもう一度。
受信(インバウンド)は無料、送信(アウトバウンド)は有料です。
インバウンド/アウトバウンドをイングレス/エグレスと表記する場合もあります。

図解するとこんな感じ。日本のリージョンで例示しています。
水色の矢印が有料、白色の矢印が無料です。

データ転送のコスト
  • Azure → インターネットは有料、インターネット → Azureは無料
  • Azure → オンプレミスは有料、オンプレミス → Azureは無料
  • Azure → 別リージョンのAzureは有料
  • 同一リージョン内の通信は無料

細かい点を挙げると送信は5GBまでの無料枠があったりしますが、AZ-900の試験対策としては意識しなくて構いません。

同一リージョン内であっても可用性ゾーン間の通信は課金開始される予定でしたが、結局、2024 年 5 月に課金はされない(無料のまま)と発表されました。

参考:Update on Inter-Availability Zone Data Transfer Pricing

次に、仮想ネットワークピアリングは同一リージョン、他リージョンにかかわらず受信/送信どちらとも課金されます。

ネットワーキングサービスについてはこちらの記事も参考にしてください。

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Azureの料金を調べるには?

サービスごとの料金を調べたい場合はGoogleで「azure cost サービス名」で検索してみてください。

ほとんどの場合、公式ドキュメントの価格ページが一番上に表示されます。

Azureの料金を調べる価格を見積もりたい場合は料金計算ツールが便利です。使い方はまた別の記事でご紹介します。

料金計算ツール

まとめ

Azure仮想マシンを利用する場合に課金される要素について、サーバを構成する部分、ネットワークのデータ転送に関する部分に分けて解説しました。

ざっくりまとめると仮想マシンの課金要素は次の4つです。

  • 仮想マシン
  • ディスク
  • パブリックIPアドレス
  • データ転送(送信)

コストを最適化するには、何に対して料金がかかるのか?どんなSKU(料金プラン)があるのか?課金単位はなにか?を知ることが重要です。

仮想マシン以外のサービスを利用する場合も公式ドキュメントなどを参照しながらしっかり理解を深めていきましょう。

 

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