AZ-900

【AZ-900】クラウドの登場で変わったこと

【AZ-900】クラウドの登場で変わったこと

どうも、フリーランスエンジニアのMakotoです。

AzureやAWSなどクラウドの学習を始めてまず登場するのが「クラウドとは?」という説明です。用語としてはよく耳にする「クラウド」ですが、

“クラウドとは、インターネット経由でサービスを提供する形態のことです”

のような抽象的な説明を読んで、イマイチよくわからないと悩んだ経験はありませんか?

AZ-900の試験ではクラウドの特徴やクラウドを利用するメリットなどが問われます。こういった特徴やメリットに関する文脈では「従来とここが違う、変わった」という観点でよく説明がされます。

そこで、今回はクラウドが登場する前と後でどんなふうに利用形態が変わったのか、身近なサービスに例えつつまとめてみました。

これまでのデータセンターの形

企業が何かしらのサービスを提供したり、業務効率化のために社内システムを構築する場合、いわゆる「サーバ」と呼ばれるコンピュータを自分たちで調達し、厳重な入室管理、セキュリティ対策などが施された「データセンター」に設置して運用していました。

※自社のサーバルームに設置する場合もありますがここではデータセンター前提で進めます。

データセンターにサーバを預けておくのにはもちろん利用料がかかります。利用料の明細はサービス提供者により様々だと思いますが、自社の所有物(ハードウェア)を預かってもらうための場所代、電気代などを支払うようなイメージです。

これまではサーバを自社で調達・所有しつつ、安全性などの観点からサーバをデータセンターに設置して利用料を支払うのが一般的な形でした。

所有から利用へ

クラウドの登場で「モノを所有する」から「サービスとして利用する」形へと変化します。

クラウドサービスを提供するMicrosoft、Amazon、Googleなどの巨大IT企業は、その資本力を活かして自社データセンターに大量のサーバを設置し、それらコンピューティング資源を「サービス」の形で提供しています。

利用者は自分たちでサーバを調達(所有)する必要も場所を借りる必要もなくなり、クラウド事業者と契約すれば好きな時に、自分たちの手でサーバを借りて、必要がなくなったら簡単に破棄できるようになりました。

これがいわゆる「サブスクリプション」型での契約・支払い方式です。

よく「サブスク」と略して呼ばれますが、Azureでも「サブスクリプション」という用語は契約の単位で使われます。

また、クラウドの登場により、これまでの「モノを所有する」サーバ環境を「オンプレミス」と呼ぶようになります。on-premise は「構内の」という意味で、クラウドと対比する用語として頻出します。

サブスクリプション
Azureでは契約の単位の用語として登場する

オンプレミス
自社で所有するサーバ環境のこと。クラウドとの対比で頻出

身近なもので例えてみる

ITに限らず、私たちの身近にもサブスク型のサービスはたくさん登場しました。

例えば、音楽を聴くためにCDを買うことはほとんどなくなり、Apple MusicやSpotifyの月額課金サービスを利用すれば好きな音楽が聴き放題です。

最近では、食事のサブスクとして、月額定額で特定の店を飲み放題・食べ放題で利用できるサービスなんかも登場しています。冷蔵庫もういらんやん!・・・とはならないですがユニークですよね。

IT以外で「所有から利用へ」を表す最もわかりやすいサービスだと私が思っているのが「カーシェア」です。ハードウェアを所有せず好きな時に借りることができて、場所代やエネルギー代が不要なところがサーバと照らし合わせやすいですね。

身近なサービスで思い浮かべるとイメージしやすい!

サーバの意味

ところで、サーバ(server)という言葉は、サービスを提供するヒトとか、サービスを提供するモノという意味です。

人に仕える、奉仕する、みたいな意味の動詞の serv の後ろに er がついた言葉ですが、他にも動詞の後ろに er がつくと、〇〇するひと、ものって言葉になるものがたくさんあります。

  • ものを作る人:メーカー (maker)
  • 走る人:ランナー (runner)
  • 教える人:ティーチャー、先生 (teacher)

私は昔、サーバは「業務用のスペックの高いコンピュータ」だと思っていました。間違いではないですが正確には、

  • 何かしらのサービス(機能)が組み込まれているもの
    • Webページを応答するサービス
    • メールを配送するサービス  など
  • パソコンやスマホ(クライアント)からの要求に応答するもの

をサーバと呼び、結果的にそういったサービスを提供するためにある程度のスペックが必要な場合が多い、ということだと理解しています。

逆にサーバのサービスを利用する側のコンピュータを「クライアント」と呼びます。一般的にパソコンやスマホでWebページを見たりメールを送信したりするのでこれらのコンピュータがクライアントになります。ただ、パソコンにWebサーバなどのソフトをインストールして公開すれば、それは立派な「サーバ」でもあるのです。

まとめ

今回はクラウドが登場する前と後でどんなふうに利用形態が変わったのか、身近なサービスで例えながら整理してみました。

所有から利用へ形態が変化したことを踏まえた上で、クラウドにはどういったメリットがあるのか?を読んでいくと理解がしやすいと思います。クラウドのメリットについてはこちらの記事も参考にしてください。

【AZ-900】クラウドの定義とメリット(オンプレミスと比較)
【AZ-900】クラウドの定義とメリット(オンプレミスと比較)どうも、フリーランスエンジニアのMakotoです。 こちらの記事では、クラウドの登場によりサーバを所有する必要がなくなった点を述べ...

 

まとめ
  • クラウドの登場でサーバを所有する必要がなくなった
  • クラウドではコンピューティング資源をサービスの形で利用する
  • 従来の自社で所有するサーバ環境を「オンプレミス」と呼ぶ
  • クラウドを身近なものに例えると「カーシェア」のようなもの

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